・上達途上の心がけ

 ゴルフスクールに行くと「レッスン・プロ」というインストラクターに出会います。まず、その話からしたいのです。
 ゴルフというのは、止まっている球を打つのですから、要するにタイガーウッズとか石川遼とか、一般に自分の背丈に似た一流プロのスイングをそっくりそのまま真似ると良いわけです。でも、現実はそんなに簡単なものではありません。なぜなら、人それぞれに骨格も違えば、筋力も違うからです。

 そこで、レッスンプロにコーチングしてもらうと、誰もが疑問にぶち当たる事があります。何ヶ月か通っているうちに、指導内容が変化するのです。前は「左腕に力を入れて!」っと言われたのに、今は「右腕に力を入れろ!」と言われたり、「重心を保て!」と言われていたのが、「重心移動をしっかりしろ!」と言われたり。

 それは、人それぞれに、骨格や筋肉の左右のバランスや、上半身・下半身のバランスなどが違い、またそれぞれに良い癖・悪い癖がある。レッスンプロはそれを見抜き、レッスン生を矯正しながら上達へ導くのです。誰でも同じ事を言って、指導するものでは無いのです。

 ですから、初心者の頃には、完成型とはかけ離れたスイングをさせられる事もあり、悪い癖が治り、体のバランスが好ましくなるにつれ完成型のスイングに移行するわけです。いきなり完成型のスイングを教えても、違和感だらけでクラブを振る事はまず出来ません。最悪の事態は、関節を痛め、生活に支障をきたすことにもなりかねません。

 

 さて、長々とゴルフの話をしたわけですが、我々楽器を演奏したり、ビッグバンドで合奏をしたりするのも、同じような事があるのではないかと思うのです。

 例えば、指導者から「割れるようなフォルテを要求された。」「音程よりも、音色を重視された」などは、兎に角音が鳴っていないので、まずはそこから…的な指導と思います。確かに、楽器が鳴っていないのに割れた音を恐れていると、いつまでもフォルテが出せなくなるし、楽器がろくに響いてないのに、音程に目くじらを立てても、明日はまた音程が狂うわけで、意味ありません。

 以前、QJOというバンドで、関西一の指導者に教わった時、スタッカートを長めに吹かされました。但し、これをスタッカートは長めに吹くものだ。と思い込むのは間違っています。メンバーが思い思いに吹いていたので、ジャズ特有の短いスタッカートが合わず、聞けたものではなかったのです。少し長めに、円やかなスタッカートを意識することで、僅かなズレの微調整がなされたように思います。

 また、全音符などのロングトーンを短く変更させられました。それは、次に出てくるフレーズとの間が空く事で、ロングトーンのお尻が決まりやすい。と私は受け止めました。

 いづれにしろ、それも練習によって、行く行くは楽譜通りのところまでロングトーンを伸ばすのがベストなんだと理解すべきです。

 

 肝腎なのは、上達途上において、いろんな対策を講じながら進めていき、完成型を目指す方が早道ではないかと思うのです。

 

                                betchm(_ _)m